最終更新日:2025/04/01
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「開発コストを抑えたい」「社内でIT人材を確保できない」などの課題を解決できる方法の一つがオフショア開発ですが、発注先の選び方を間違えると、「コミュニケーションが取れない」「品質に問題がある」といったさまざまなトラブルが起きてしまうことも。
本記事では、オフショア開発が注目される背景や優良な開発会社の見分け方、失敗しない進め方など、オフショア開発を安心して進められるようにわかりやすく解説します。
オフショア開発が注目される背景
オフショア開発が注目される背景は主に2つあり、「IT人材の不足」と「海外エンジニアの技術力向上」です。
IT人材の不足
日本では深刻なIT人材不足が続いています。経済産業省の調査では、2030年には最大79万人ものIT人材が不足すると予測されています。特に高度な技術力を持つエンジニアの確保が難しく、多くの企業が開発体制の維持に苦慮しています。
海外の優秀なエンジニアを活用するオフショア開発は、企業にとって現実的かつ有効な手段として注目を集めています。
海外エンジニアの技術力向上
かつてはオフショア開発というと「安いが品質が心配」というイメージがありました。しかし、近年はベトナム、インド、フィリピンなどでIT教育が充実し、技術力の高い人材が増加しています。
技術面だけでなく、コミュニケーション能力や日本の商習慣への理解度も高まっており、以前と比べて品質面は大きく向上しています。
オフショア開発会社の選び方
オフショア開発の成功は、適切なパートナー企業の選定にかかっています。信頼できる開発会社を見つけるには、6つのポイントを総合的に評価することが重要です。それぞれ詳しく見ていきましょう。
どの国に依頼するべきか
国選びの際は、プロジェクトの規模や特性、コミュニケーション方法、予算などを考慮して総合的に判断することが重要です。
例えば、ベトナムは世界のオフショア開発市場でも年々存在感を増しています。日本との時差が少なく、日本語に対応できる人材も多いため、日本企業からの依頼が年々増加しています。品質とコストのバランスに優れている点も魅力です。
一方、インドはAIやブロックチェーンといった先端分野に強く、技術水準が非常に高い国です。ただし英語が主な言語であり、日本語での対応を求める場合はブリッジSEの存在が不可欠です。インド出身のCTOやエンジニアがシリコンバレーをはじめ世界中で活躍しているのはよく知られていますね。質の高い人材供給が可能なのがインドの強みと言えるでしょう。
オフショア先を単に「コスト重視で選ぶ」時代は終わりつつあり、技術力・対応力・開発体制といった総合的な能力を評価したうえで、オフショア開発のパートナーが選ばれる傾向が強まっています。なかなか判断が難しい、という際には後述する専門コンシェルジュへの無料相談なども活用してみてください。
ブリッジSEの有無
ブリッジSEとは日本とオフショア先を取り持つ役割を担うエンジニアです。言語の違いをカバーするだけでなく、文化や商習慣の違いにも造詣が深く、開発進行を円滑にする役割を持ちます。
特に仕様が複雑なプロジェクトや、頻繁な修正が想定される場合には、ブリッジSEの有無が品質や納期に大きく影響します。事前にブリッジSEの有無を確認しておくことが重要です。
ブリッジSEについては下記の記事も参考になります。
https://www.offshore-kaihatsu.com/faq/bridgese.php
日本語が話せるか
オフショア開発において、日本語でのやり取りが可能であれば、より意思疎通を正確に行うことができます。
エンジニア本人が日本語を話せる、もしくは通訳がいる体制であれば、要件の伝達や仕様変更の対応がスムーズですが、言語の壁があると、認識のずれによる手戻りや品質低下のリスクが高まります。日本語での対応が可能か、どの範囲まで日本語で支援してもらえるかを事前に確認しましょう。
品質管理体制
品質管理の体制は、開発の信頼性を左右する重要な要素です。コードレビューやテスト体制、品質保証部門が設けられているか、バグ発生時の対応方針などもしっかり確認しましょう。また、ISO認証の取得有無やCMMIのレベルも一つの指標になります。
契約形態
契約形態には主に「請負型」と「ラボ型」があります。請負型は成果物ベースでの契約で、納期や仕様が明確なプロジェクトに向いています。一方、ラボ型はエンジニアを一定期間確保し、柔軟にプロジェクトを進める方式で、長期的・反復的な開発に適しています。
契約の際には、成果物の範囲、変更対応の可否、契約終了時の引き継ぎなども含めて明確にしておくことが重要です。
プロジェクトの性質や自社のリソース状況に合わせて、最適な契約形態を選択することが重要です。特に初めてのオフショア開発では、リスクを抑えるために小規模なプロジェクトから始めることをおすすめします。
ラボ型と請負型の契約形態については下記の記事も参考になります。
https://www.offshore-kaihatsu.com/faq/lab.php
実績
オフショア開発会社の選定において、過去の実績は重要な判断材料となります。類似プロジェクトの開発経験、日本企業との取引実績(年数・案件数)、クライアントの業種・規模、開発した製品・サービスの具体例などを確認するとよいでしょう。
可能であれば、過去のクライアントに直接話を聞くことも検討してください。また、技術スタックや開発手法が自社の要件に合致しているかも重要なチェックポイントです。
実績豊富な企業は安心感がありますが、新興の企業でも優秀な人材を抱えている場合もあります。総合的に判断することが大切です。
オフショア開発.comを活用した開発会社選定方法
オフショア開発を考えるのであれば、ぜひオフショア開発.comをご活用ください。オフショア開発.comで発注先を探す方法は大きく分けて下記の2つです。
- ①発注先を自分で探す
- ②専任コンシェルジュに探してもらう(無料)
①発注先を自分で探す
自社で候補となるオフショア開発会社を調査・比較し、直接コンタクトを取る方法です。
オフショア開発.comサイト内の目的別・国別・事例・ノウハウ記事などから参考情報を取得できます。
気になる オフショア開発企業があれば、各社の詳細ページから特徴や実績をチェックできますので確認してみてください。
気になる企業があれば、各社の詳細ページ最下部のフォームより個別で見積を依頼することができます。
②専任コンシェルジュに探してもらう(無料)
まずは無料相談フォームよりご相談内容を登録いただければ、追ってご連絡いたします。対応スピード、連絡方法、選定企業数をご指定できますので、ご希望があればご記載ください。また、お急ぎの場合はお電話でも受け付けています。
初めてオフショア開発を行う企業や、複数社を比較したい企業にはまずはコンシェルジュにご相談いただくことをおすすめしています。
オフショア開発に関するQ&A
オフショア開発を検討する際によく寄せられる質問とその回答をまとめました。実際にオフショア開発を始める前に知っておきたい基本的な情報として参考にしてください。
オフショア開発でベトナムが人気の理由は?
ベトナムがオフショア開発先として人気を集めている理由はいくつかありますが、まずは開発コストが比較的安価でありながら、一定の技術力を持ったエンジニアが多く、コストと品質のバランスが優れている点が挙げられます。
また、国をあげてIT産業の育成に注力しており、日本語を学ぶ人材も増加しているのも理由の一つです。時差が日本と2時間しか離れておらず、文化的にも親和性が高いため、コミュニケーションの取りやすさも利点です。
日本市場に特化した開発体制を整えている企業も多く、日本語対応のブリッジSEを配置しているケースも多いようです。これらの要素が重なり、初めてのオフショア開発でも取り組みやすい国として、ベトナムの人気が高まっています。
オフショア開発のメリットは?
国内に比べて人件費が抑えられるため、開発コストを大きく削減できます。また、国内では不足しがちな、必要な技術を持った優秀な人材をスピーディに確保できるため、開発のスピード向上にもつながります。
さらに、時差を活かして24時間稼働体制を構築したり、自社の開発リソースを柔軟に拡張することも可能です。国内での人材不足に悩む企業にとって、オフショア開発は現実的かつ戦略的な選択肢となり得ます。
オフショア開発のデメリットは?
オフショア開発のデメリットとしてよく挙げられるのが、言語や文化の違いによる意思疎通の難しさです。要件の細部が正確に伝わらず、手戻りや仕様ミスが発生するリスクがあります。また、進捗管理や品質管理が甘いと、納期遅延や品質低下の原因にもなります。加えて、タイムゾーンの違いや通信環境の問題なども、プロジェクトによっては障壁になることがあります。
ブリッジSEの配置や管理体制の整備を行うことにより、これらのリスクを最小限に抑えることができます。
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