今最も人気の高いオフショア開発先の一つ、ベトナム。人月単価はよく日本の4分の1や3分の1と言われていますが、生産性について面白い記事がありましたので紹介します。

ベトナムでは大卒で経験があり、且つ英語でコミュニケーションが出来る社員が大体5万円程度で雇用できます。日本の大卒初任給のほぼ1/4ですので、この価格差を使ってITのオフショア開発だったり、委託作業が人気を見せているのが最近のベトナムです。ただコストが1/4の人が日本人同様のアウトプットを挙げられるかというと、さすがにそんなに良い話は何処にも転がっていません。

ベトナム人は仕事の取り組み方が効率的な一方で、自分の作業の「合格点」が低いため、言われた作業をそこそこのレベルで実行して終了ということになりがちです。そして結果的に顧客や会社が求めるアウトプットに届かず何度もやり直しになってしまいます。AとBを御願いしたときに機転を利かせてCもやってくれる・・というのは業務へのコミットの高い日本だから期待出来ることです。日本のやり方全てが正しいとは決して思いませんが、日本人の「仕事の取り組み方」や「アウトプットの質」は世界的にもの凄く高く、同じものを特にアジア新興国に求めるのは現状無理があります。

ベトナム含めた新興国では、労働単価が安いためスタッフの数が多くなり、管理がおざなりになり各個人の作業が見えにくくなってしまいます。その為、なかなかスタッフの細かな状況把握に手が回らず、生産性が向上しないという悪循環に陥りがちです。

一方で、彼らのスキルアップに関しての向上心は高く、当社等でもトレーニングの時間を作ると真剣そのものです。「スタッフに仕事の意義を伝える事」、「スキルアップのの機会を作る事」、「彼らの向上心を煽るような(少し緩めの)競争の機会を与えること」を継続的に行っていくことが新興国での成長の鍵となるように感じます。若く真面目な国民性のベトナムの潜在性は他のアジア新興国と比べても高いと思います。

「業務中のサボり状況」について調査結果や、なぜサボってしまうのかという理由について調査した結果は以下の参照先より確認できます。