独立行政法人情報処理推進機構(IPA)の「IT人材白書2012」によると、日本のIT企業(SIerなどシステム開発会社)がオフショア開発の相手先として希望している国は、31.5%のベトナムが最も多く、インドの20.6%、中国の16.7%を大きく上回っている。
ベトナムソフトウェア協会(VINASA)が発表した、ベトナムのIT企業約30社を対象に実施した「オフショア開発に関する日本市場の状況と展望」のアンケート調査結果によると、日本から「一度も発注を受けたことがない」のはわずか10.7%で、「売上高の全てが日本市場」が17%あった。また、日本企業から発注を受けるには日本語が必要という企業は42%、2015年に日本企業との取引増を計画している企業は32%あった。
ベトナムでIT関連学科を卒業する学生数は毎年約4万人いる。しかしベトナム日本ICT協力クラブ(VJC)のグエン・ドアン・フン会長は、日本のIT企業が求める人材(ITエンジニア)は既に不足気味で、今後ますます人材不足が問題になるとの見通しを示している。