ヤフー株式会社はベトナムで、インターネットサービスの開発体制を拡充する。現地法人の人員を現在の約45人から、2018年をめどに約100人に増やす。ベトナムは人件費が安いことなどを背景に、外国企業がシステム開発を委託するオフショア開発が盛んである。このためヤフーは現地で能力の高い人材を確保するとともに、開発業務を効率化する。ベトナム現地法人をコスト競争力の高いオフショア開発拠点と位置づけ、日本との一元体制を確立する。
ヤフーはベトナム現地法人のテックベースベトナム(ホーチミン市)で、電子商取引(EC)サービスやネットオークションなどのサービス、社内システムのソフトを開発している。今後は年間20人程度のペースで人員を確保する方針。2018年には現在よりも倍増を見込んでいる。採用を前倒しして進める可能性もあるという。
オフショア開発では委託できる業務が限定されてしまうため、ヤフーは案件の増加に備えてテックベースベトナムを設立。オフショア先でヤフーの案件を担当していた社員が、テックベースベトナムに移籍して8月から業務を始めた。将来はサービスの半数程度の開発を現地法人が担当することを想定している。
また、日本と共通の開発環境を利用することで、開発効率を大幅に高めて、コスト低減にもつなげる。現地法人にサービスごとの開発チームを設けて、担当者のサービスに対する理解を深めるとともに、日本側のチームとの協力関係を構築しやすくする。