技術力が急速に向上しているオフショア開発……開発企業によっては日本国内の開発ベンダ以上に高難度なプロジェクトに取り組んでいる会社も少なくありません。
オフショア開発といえば、比較的簡単な開発工程を切り分けてITアウトソースするといった、従来の《コスト削減》を目的としたイメージが強いかもしれません。
しかし、いまや最適な《開発リソース確保》といったグローバルソーシングの意味合いが強まっています。
そこで、オフショア開発企業が今まさに取り組んでいる最新の開発事例を紹介し、海外での開発の現状について知っていただければと思います。
まず今回は《データ分析・データシステム編》ということで、データ分析・データシステムにおける最新のオフショア開発事例のご紹介です。なお情報提供はベトナムに開発拠点をおく、Hitachi Vantaraよりいただいています。
■ 概要
シンガポールで法定宝くじとスポーツくじを提供するゲームメーカーがクライアントの開発案件です。
スケーラブルなエンタープライズ分散格納と計算プラットフォームを維持するために、エンタープライズ規模のビッグデータシステムを開発する必要がありました。
■ チャレンジ
・生データはサイズと量が非常に大きいこと。
・変換ロジックが複雑であること。
・入出力のファイルを管理するための使いやすい方法がないこと。
・XMLファイルの検証が困難であること。
■ ソリューション
・Pentahoデータ統合ツールを利用して、ParquetファイルをXMLファイルに変換後、MapR-FSに保存しました。
・XMLファイルを検証するためにSAPへSOAPリクエストを送信しました。
・ファイル管理と検証結果を表示するために、AngularでWebUIを作成しました。
・設定はPostgreSQLDBに保存され、ランタイム時に取得されるようにしました。
■ 提供価値
・変換と入出力を簡単に管理できるようになりました。
・データは人間の介入なしで定期的に変換されるようになりました。
■ 概要
さまざまな案件管理のために複数のシステムに基づいて、裁量操作とモニタリングを実施するクライアントの開発案件です。
スプレッドシートのデータを日次・月次・年次処理するバッチジョブのスクリプトを作成し、スプレッドシートからレポート、分析までの手動データ処理を行う必要がありました。
■ チャレンジ
・コラボレーションと不整合:スプレッドシート内のデータに対して、ユーザーが独自のバージョン、独自の操作する傾向があること。
・スケーラビリティ:大規模なデータセットに対して作業をする場合、応答性が遅くなること。
・メンテナンス:データは複数のソースから取得しているため、保守が困難であること。
・履歴レポート:完全なデータ分析を行うためのドリルダウンのツールがないこと。
■ ソリューション
・システム、商品化、ロイヤルティ、顧客管理、およびSAP ERPのデータ統合を実現するために、SAP NetWeaver Business Warehouseを中央データウェアハウスとして実現しました。
・セルフサービスBI、アドホックレポート、およびオンデマンド分析を促進するためのデータモデルを実現しました。
・高レベルの運用の取り組みとして、ビジネスドメインを横断した12のダッシュボード(78の詳細なKPI)を実現しました。
■ 提供価値
・意思決定を促進し、手作業によるエラーの発生を減らすために、 適切なデータをビジネスユーザーに提供できるようになりました。
・アドホック分析と合理化されたレポートのセルフサービスBIで時間と工数を節約できるようになりました。
・高度なレポートと分析を目的とした中央ビジネスウェアハウスを実現しました。
Hitachi Vantara Vietnamは日立グループのベトナムオフショア開発企業です。高い技術力と長年の実績から、ベトナムオフショア開発を牽引しています。大規模プロジェクトやブロックチェーン・IoT・AIといった先端技術をつかった案件まで、高品質の開発体制で対応します。ぜひお気軽にお問い合わせください。
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