公開日:2023/12/22 最終更新日:2023/12/22

レグレッションテストとは?効率的なテスト戦略の構築と実施方法

レグレッション(リグレッション:regression)とは『回帰』を意味する言葉で、レグレッションテストとは回帰テスト、退行テストとも呼ばれるシステム開発におけるテストの一種です。

このテキストでは、レグレッションテストとは何か、その目的やデグレーションとの違いといった基礎知識から、レグレッションテストの重要性や種類、効果的なテスト戦略についても解説していきます。

|この記事でわかること

 ・レグレッションテスト(リグレッションテスト)とは何か、目的や重要性

 ・デグレーションとの違い

 ・レグレッションテストの種類

 ・テスト戦略の必要性

レグレッションテストとは何か?

冒頭でも触れた通り、レグレッションとは英語の『regression:回帰』を意味する言葉で、日本語のカタカナ表記ではレグレッション、リグレッション両方の表記が存在します。英語の発音としてはレグレッション・リグレッションいずれも間違いではありませんが、比較的『リグレッションテスト』表記の方が多く使われている傾向にあるようです。
本テキストでは『レグレッションテスト』で統一して解説していきます。

レグレッションテストとは回帰テスト、退行テストとも呼ばれるシステム開発におけるテストの一種であり、あるプログラムの変更が行われた際に、他の場所にバグなどの不具合が出ていないかを確認するためのテストです。

|レグレッションテストの目的

プログラムはさまざまなコードやモジュールが組み合わさってできているため、既存コードに影響する部分を変更した際に、既存コードが使われている機能全てに不具合が出る可能性があります。
ほんの少しの変更にもかかわらずプログラム全体に大きな影響を及ぼすケースもあり得るため、変更後も変更前と変わらず動作するかどうかを確認するためにレグレッションテストが行われます。

|デグレーションとの違い

プログラムの一部が変更されたことにより、それまで動作していた箇所に不具合が出ることを『デグレーション』と言います。英語の『degrade:低下する、下がる』から来ている言葉ですが、IT業界においては『デグレ』と略されることも多いので、そちらの呼び方で知っている方もいらっしゃるかもしれません。

この『デグレーション』を避けるためのテストがレグレッションテストです。

レグレッションテストの重要性

デグレーションを放置したまま開発や運用を続けると、それまで正常に動作していた箇所までも正常に動作しなくなってしまう可能性があります。どんな開発においても、バグなどの不具合をどれだけ早い段階で見つけ出すかが開発全体のスピードやコストにかかってきますから、レグレッションテストはプログラムに修正を加える際には必ず行わなければいけない重要なテストの一つであると言えます。


|レグレッションテストでリスクを軽減

プログラムの品質を維持し、変更後もスムーズに動作させるためにはレグレッションテストが必要不可欠です。一部の不具合が全体に及ぼす影響としては、ただ動作しなくなるだけのバグではなく、セキュリティの脆弱性を生むという危険もありますから、レグレッションテストでリスクを軽減していくのは非常に重要なことです。

レグレッションテストの種類

レグレッションテストはプログラムの変更によって既存の箇所に影響がないかを確認するために行われるテストであり、一般的に変更後に行われます。単体テストや結合テスト、総合テストなどの各種テストの後に実施されますが、リグレッションテストには手動で行われるものと自動で行われるものがあります。


|自動レグレッションテスト

現在は多くのテストが自動化できるようになり、レグレッションテストも自動化で行うことが一般的です。
自動化することによって作業の効率化が見込め、実施回数も増やすことができ、コストの削減にもつながります。


|手動レグレッションテスト

とはいえ、実は自動化できないレグレッションテストも存在します。例えば、再テストです。不具合が見つかり、修正された後に行う再テストはテストケースを実行する自動テストとは異なり、手動で行う必要があることも。

レグレッションテストのベストプラクティス

レグレッションテストをはじめとして、多くのテストは計画に沿って実施されます。そのために重要なのがテスト戦略、テスト計画です。


|効果的なテスト戦略

開発においてテストは非常に重要なものです。当然、やみくもに実施されるものではなく計画に沿って実施されますが、そのテスト計画を策定するのがテスト戦略です。 テスト戦略においてはプログラムの目的だけでなく、まずプロジェクト全体、場合によっては組織全体のあり方や目的を明確にし、それを実現するためのテスト計画を策定していきます。

ここで重要なのは、テスト計画は目的に応じて常に適切なものを作らないといけない、ということです。当たり前のことに思えますが、意外と過去のテスト計画をそのまま使い回す、というケースは多いもの。戦略からしっかりと組んでいくことが大切です。

まとめ

日本企業にとってDX化が急務と言われてしばらく経ちますが、デジタル化は進んでいる一方、トランスフォーメーションはなかなか進んでいないのが現実のようです。

とはいえ、世界的パンデミックの影響でIT化が加速。DX人材の育成を積極的に進めている大手企業も多いようですが、育成にはコストも時間もかかりますし、国内のIT人材不足は深刻な状況が続いています。そのため、ITアウトソーシングを活用する企業も増加しており、海外にアウトソーシングする傾向も。

海外への委託と言えばオフショア開発ですが、1970年代から始まったとされるオフショア開発は、当初はコスト削減を目的として利用されることがほとんどでしたが、近年では優秀な人材を確保する方法の一つとして選択されることも増えています。さまざまな開発手法を熟知した経験豊富な人材を国内だけで探すのは難しくても、海外に目を向けることで優秀な人材に出会うことができるからです。

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