公開日:2024/11/14 最終更新日:2024/11/14
Introduction
プロジェクトや業務を効率的に進めるためには、作業量を正確に見積もって適切に管理することが重要です。特にビジネスの現場では、予算の確保やスケジュールの調整が欠かせません。その中で、よく使われる「工数」「工数管理」について解説していきます。
工数管理をしっかり行うことでプロジェクトの進行がスムーズになり、無駄を省くことができます。プロジェクトを成功させるために重要な要因の一つが適切な工数管理です。工数とは何か、工数管理をするメリットや工数の計算方法、管理の際の注意したいポイントなどについて改めて理解を深めていきましょう。
工数とは何か?ビジネスにおける意味を解説
そもそも工数とは何でしょうか。この項では、下記の2点について解説します。
工数の定義
工数とは、プロジェクトやタスクを完了するために必要な作業量を表すものであり、一般的に人員数に時間をかけた計算で表され、「人月」「人日」「人時」などの単位が使われます。
ビジネスの現場では、どれだけのリソースを投入する必要があるか、どれだけ時間やコストがかかるかなどを判断するための基礎データとして使用され、プロジェクトの計画や管理に欠かせない指標です。
工数管理が重要である理由
工数を管理することを「工数管理」と言います。これはプロジェクトマネジメントの基本です。業務の規模が大きくなればなるほど膨大な数の作業が発生しますが、これらを円滑に進めるには、各作業の工数を把握し、人員を適正に割り振る必要があるのです。
工数管理は、予算の見積もりやスケジュール管理、そして進捗確認においてとても重要なものであり、適切な工数管理によってプロジェクトの遅延やコスト超過を防ぐことができます。
工数管理をする3つのメリット
工数管理がとても重要なものであることは先に述べた通りですが、工数管理には主に下記のようなメリットがあります。
予算や見積もりの根拠になる
工数を把握することはプロジェクトの予算や見積もりの正確さを向上させることにつながります。適正な工数を算出し、それをもとに予算を組めば無駄なコストを抑えることができますし、クライアントや上司など、誰から見ても納得のいく見積もりの根拠を提示することができます。
スケジュール管理に役立つ
工数管理によって必要な人員と時間が明確になれば、現実味のあるスケジュールを策定することができます。
各タスクの進捗を適切にモニタリングでき、スケジュール通りにプロジェクトを進めやすくなるのは大きなメリットでしょう。これにより、納期の遵守やクオリティの維持が可能になります。
進捗管理をする際に便利
工数データを活用することで、各タスクの進捗状況を容易に確認でき、どこに問題があるのかを早期に把握できます。また、高い負荷がかかるチームや作業を把握できていれば、前もって人員を多めに配置するといった対処も可能です。
工数管理によって問題発見と対応がスムーズに行えると、プロジェクト全体の進行が効率的になるのも大きなメリットです。
工数の単位と計算方法や出し方
先述したように、工数の単位には「人月(にんげつ)」「人日(にんにち)」「人時(にんじ)」があり、人員数に時間や日数をかけた計算で表されます。
人月
人月(にんげつ)とは、1人が1カ月働く際の作業量を「1」とする工数の単位です。「作業月数×作業人数」の計算式で算出されます。
大規模なプロジェクトでの工数の見積もりに使われることが多く、総工数を人月単位で表すことでプロジェクト全体のリソース計画が立てやすくなります。
人日
人日(にんにち)とは、1人が1日働く際の作業量を「1」とする工数の単位であり、「作業日数×作業人数」の計算式で表します。日々のスケジュール管理や、短期プロジェクトでの工数の計算に適しています。
人時
人時(にんじ)とは、1人が1時間働く際の作業量を「1」とする工数の単位で、「作業時間×作業人数」で計算できます。より詳細な工数管理を行いたい場合に使用されます。タスクごとの工数を細かく把握するために活用されることが多いです。
工数管理のやり方
工数管理は、主に下記の4つの工程で行われます。この項では、それぞれのステップについて解説していきます。
工数の見積もり
まずはプロジェクトを完遂するまでにどれだけの工数がかかるのかをプロジェクト開始前に見積もることが必要です。
必要な工数を見積もり、予算やスケジュールを策定します。この段階で詳細なタスクの洗い出しを行い、必要なリソースを予測します。
日々の工数の入力
プロジェクトが開始したら、管理表や管理ツールに日々の工数を入力し、管理することになります。プロジェクト進行中に各メンバーが実際にかけた工数を日々記録することで、現実の作業量を把握します。これにより、進捗状況の管理や予算の調整がスムーズに行われます。
工数の実績と予定を比較する
前もって見積もった工数と実際の工数を比較することも重要です。日々入力している工数の実績と最初に見積もった予定とを比較し、予算やスケジュールの修正が必要か判断します。この比較により、プロジェクトの改善点や問題点を早期に発見することができます。
蓄積された工数情報を分析・見直しを行う
プロジェクトが完了したら、工数情報を分析して次の改善へつなげていくことも重要です。過去の工数データを蓄積・分析することで今後のプロジェクトのより正確な工数予測が可能になり、効率的な工数管理ができるようになるからです。
工数管理をする際のポイント
工数管理をする際におさえておきたいポイントはいくつかありますが、まずは下記の5つのポイントをおさえておくといいでしょう。
メンバー間の能力の差を踏まえる
まず注意しておきたいのは、当たり前ですが同じ作業を任せたとしても、人によって処理能力や作業スピードは異なるため、必要な工数はみな同じにはならないということです。
工数を計算する際には、実際に作業を担当するチームメンバーのスキルや経験の違いを考慮して割り当てることが大切です。
全員が同じ速度で作業できるわけではないことを念頭に置き、現実的な工数見積もりを行うようにしましょう。
過去のプロジェクトの工数を踏まえる
メンバーごとのスキルの違いなどを考慮して工数を算出したら、過去の類似したプロジェクトの工数と照らし合わせてみましょう。過去の工数データを参考にすることで、より精度の高い見積もりが可能になります。重要なのは同じ規模や内容のプロジェクトを参考にすること。
先述した、蓄積された工数情報を分析するステップはこの時に役立ちます。
バッファを設けて日程を組む
どんなスケジュールも余裕をもって組むことが重要なのはビジネスの基本ですが、予期せぬトラブルや遅延に備えて、工数にはバッファを持たせておきましょう。そうすれば突発的な問題が発生した場合でも対応できます。
もしバッファを設けていないと、不測の事態に対応する余裕がなくなり、納期が遅れる可能性も高まるため、必ず余裕をもった日程を組むようにしましょう。
目的を明確にする
工数管理はプロジェクトの現場で作業を行うメンバーには面倒がられることもあります。まとめて記入したがるメンバーもいるかもしれませんが、「業務効率化のために正確な工数を把握することが目的」としっかり伝えておき、必ず日々の状況や実績の入力を徹底してもらうようにしましょう。
工数管理を細分化しリソースが多くなりすぎないようにする
日々の管理は重要ですが、あまり工数を細かく管理しすぎると、かえってリソースの負担が増加することもあります。まとまり作業を基準に作成し、各担当者の入力を効率化するフォーマットを用意するなど、適度な細分化を行いましょう。
現場の負担を無駄に増やしたり、管理が煩雑になったりしないように注意が必要です。
工数管理や計算に使えるおすすめツール
工数管理や計算に使えるツールは数多くありますが、ここではもっとも代表的な3つをご紹介します。
ExcelとGoogleスプレッドシート
手軽に使えるExcelやGoogleスプレッドシートは、工数管理の基本ツールとしても多くの企業で活用されています。テンプレートを活用することで、ガントチャートなども簡単に作ることができますし、なるべくコストをかけずにできる方法として人気があります。
Excelの場合は複数人でファイルを同時編集することができないため、Googleスプレッドシートに変換して使う方法もおすすめです。
工数管理ツールやプロジェクト管理ツール
工数管理やプロジェクト管理に特化したツールは、複数人で同時編集が可能なため、すべてのメンバーがリアルタイムに状況を把握できるのが便利です。
プロジェクト管理ツールとして便利なものはたくさんありますが、AsanaやTrelloなどのツールが有名です。新たに導入する場合にはどうしてもコストがかかってしまう方法ではありますが、小規模なプロジェクトであれば無料プランを活用するのもいいでしょう。
工数管理機能を搭載している勤怠管理システム
一部の勤怠管理システムには工数管理機能が搭載されているものもあります。勤怠管理システムで出勤時間と退勤時間を確認するだけでも工数を算出できますし、すでにあるものを活用するのであれば余計なコストもかかりません。
まとめ
工数管理は、ビジネスにおいてプロジェクトの予算や進行状況を最適化するために重要な役割を果たします。適切な工数管理を行うことで、リソースの無駄を削減し、効率的なプロジェクト運営が可能になります。適切なツールを活用し、メンバーのスキルや過去のデータを参考にした工数管理を行うことで、プロジェクトの成功率を向上させましょう。
オフショア開発においても工数管理はとても重要です。
1970年代当初にはコスト削減を目的として利用されていたオフショア開発は、近年では優秀な人材を確保する方法の一つとして選択されることも増えてきました。さまざまな開発手法を熟知した経験豊富な人材を国内だけで探すのは難しくても、海外に目を向けることで優秀な人材に出会うことができます。
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この記事を書いた人
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