組織とは何かを簡単にわかりやすく解説！良い組織の定義まで完全解説

ビジネスにおいて、悩みのないリーダーは少ないでしょう。「組織がうまく機能していない」「コミュニケーションが不足している」「チームが目標に向かって一丸となっていない」などの問題を抱えている方は多いのではないでしょうか。

本記事では「組織とは何か」「ビジネスにおいて優れた組織とは何か」をわかりやすく解説し、さらに良い組織を作るための具体的な方法を紹介します。

『組織』という言葉は日常的によく使われますが、その本質を理解している人は意外と少ないかもしれません。
組織とは、複数の人々によって構成される、共通の目的を達成するために協力し合う集団のことです。役割分担やコミュニケーションを行い、目標に向かって効率的に活動することが求められます。

私たちの周りには会社や学校、家庭などさまざまな組織が存在しています。

辞書から学ぶ『組織』の言葉の意味

辞書で『組織』という言葉の意味を確認すると、組み立てることや生物学における細胞の集まりといった定義も組織の意味として出てきますが、ここでは「共通の目的を達成するために、複数の人々が協力し合う構造や体系」のみを『組織』の定義とします。
専門辞書や国語辞典、百科事典から一度に検索できるWeb上の辞書『Weblio辞書』の定義によれば、『組織』は、人々がそれぞれの役割を果たしながら共通の目的に向かって連携する枠組みを意味します。

ビジネス用語としての『組織』は、企業や団体が効率的に運営されるための枠組みや体制を意味します。特に企業経営においては、円滑な組織運営が目標達成や生産性に直接影響を与えるため、適切な組織設計が重要とされています。

組織を作り上げるには、いくつかの重要な構成要素が必要です。アメリカの経営学者として名高いチェスター・バーナードは、組織をシステムとして定義し、3つの要素のバランスが組織の成立と存続に重要であると説きました。

バーナードが提唱する組織の3つの構成要素は下記の通りです。

1. 共通目的
2. 意思疎通
3. 協働意志

これらの要素が揃っていることで組織は効果的に機能し、目標を達成するための強固な基盤を築くことができます。次に、それぞれの構成要素について詳しく解説します。

①共通目的

組織の第一の構成要素は、メンバー全員が共有する『共通目的』です。
共通目的は組織の方向性を示す羅針盤です。すべてのメンバーが同じ目的を共有することができれば、全員が目的に応じて一貫した行動を取ることができます。結果、組織全体が一丸となって目標に向かって進むことができます。

②意思疎通

次に重要な要素は、組織内での円滑な「意思疎通」です。
目的を共有した物同士は連携を取りながらさまざまな業務を行います。意思疎通をスムーズに行うためには、明確で頻繁なコミュニケーションが不可欠です。コミュニケーションが不足した組織は連絡の不備による効率ダウン、人間関係の悪化などさまざまなトラブルが起きやすくなります。
メンバーとの定期的なミーティングやフィードバックを通じて、組織全体が同じ目標に向かっていることを確認すると良いでしょう。

③協働意思

最後に、組織を機能させる上で欠かせないのが「協働意思」です。
協働意思とは、組織のメンバーが共通の目標に向かって協力し合い、連携して行動する意思のことで、一言で言うと「お互いに相手の役に立ちたいと思うこと」です。
協働意思が強い組織では、メンバーが互いにサポートし合い、チーム全体が効率的に機能するため、組織の力を高めることができます。

ここからは、実際の会社組織を運営するためのポイントを解説します。
組織運営のポイントは下記の6つです。

• 明確なビジョンと目標の設定
• 効果的なコミュニケーション
• 適材適所の人員配置
• リーダーシップの発揮
• 継続的な学習と改善
• 公平な評価とフィードバック

それぞれのポイントを詳しく見ていきましょう。

明確なビジョンと目標の設定

組織を成功に導くには、まず明確なビジョンと具体的な目標を設定することが重要です。
一般的に、ビジョンは組織が目指すビジネスの未来像、組織全体が進むべき方向性です。目標はビジョンを実現するための具体的なステップや達成すべき課題です。
目標設定において効果的なフレームワークの一つにSMARTがあります。SMARTとは、以下の5つの要素の頭文字を取ったものです。

• ・Specific（具体的であること）
• ・Measurable（測定可能であること）
• ・Achievable（達成可能であること）
• ・Relevant（関連性があること）
• ・Time-bound（期限が設定されていること）

この5つの要素に従って目標を設定することで、組織全体が明確な目的意識を持ち、効率的に動く手助けになります。

効果的なコミュニケーション

組織内でのコミュニケーションは、信頼関係の構築にも重要な役割を果たします。

コミュニケーションは、組織内での意思疎通や目標達成のために必要不可欠な存在です。コミュニケーションが円滑に行われることで、メンバー間の誤解や行き違いを減らすことができ、協力して問題解決にあたることができます。

情報共有や意思決定の場として重要な会議も、効果的に運営されなければ、時間の無駄になりかねません。目的を明確にし、議題を事前に共有し、時間管理を徹底することが重要です。

リモートワーク（テレワーク）が一般的になった現代において、物理的に離れているメンバー間でのコミュニケーションが課題となっています。
ビデオ会議やチャットツールを活用して定期的なミーティングを行うことで、チームの一体感を保つようにしましょう。あえて雑談をしてメンバー同士が話しやすい環境を作ることも重要です。

適材適所の人員配置

組織の力を最大化するには、各メンバーの能力を最大限に活かせる人員配置が不可欠です。ジョブローテーションなどを活用し、適材適所の人員配置を行いましょう。

各メンバーが自分の強みを活かせるポジションに配置されることで個々の生産性が高まり、組織の成果も向上するため、適材適所の人員配置は非常に重要です。

ジョブローテーションとはメンバーのスキル向上のため、定期的に異動を行い、さまざまな業務を経験させる制度のことです。
ジョブローテーションによって組織の柔軟性が高まり、特定のメンバーしかわからない業務を減らし、業務のボトルネックを解消することができます。新たなチャレンジによってメンバーのモチベーションを高める効果もあります。

リーダーシップの発揮

組織を正しい方向に導くには、積極的にリーダーシップをとる存在が欠かせません。
リーダーシップとは、組織の目標達成に向けてメンバーを導き、指揮する能力のことです。リーダーシップには、カリスマ型、民主型、コーチ型など、さまざまなスタイルが存在します。それぞれのリーダーシップスタイルは、組織の状況やメンバーの特性に応じて異なる効果を発揮します。

継続的な学習と改善

変化の激しい現代社会で組織が生き残るには、常に学び、改善し続ける姿勢が重要です。
メンバー全員が学び続ける文化を持ち、個々の成長が組織全体の発展に繋がる組織は外部環境の変化に柔軟に対応でき、新しい知識やスキルを積極的に取り入れて競争優位を維持することができます。

継続的な改善には、PDCAサイクルの活用が効果的です。PDCAとは下記の4つのプロセスの頭文字を取った言葉です。

• ・Plan（計画）：最終目標に基づいた計画を立てる
• ・Do（実行）：計画を実行
• ・Check（評価）計画と実行した結果を評価する
• ・Action（改善）：評価を受けて改善する

上記のプロセスを繰り返すことで、業務の効率化や品質向上を図ることができます。
問題点の発見と解決が迅速に行われることで組織全体のパフォーマンスが向上します。

公平な評価とフィードバック

従業員のモチベーションを高めて組織の成長を促すには、公平な評価システムとフィードバックが不可欠です。
公平な評価を実現するためには評価基準が客観的かつ明確であることが重要です。業務の成果や達成度などを具体的な数値に落とし込み、評価基準を全てのメンバーに対して共有し、透明性を持たせることが信頼性を高めます。
フィードバックを行う際には優秀な点と改善が必要な点の両方をバランスよく伝えることが大切です。改善方法については具体的な事例を示すと良いでしょう。

360度評価とは、通常の人事評価と異なり、上司だけでなく同僚や部下からの評価を含めて多面的に評価を行う方法です。
メンバーの行動やスキルがさまざまな視点から評価され、より総合的かつ公平な評価が可能となります。

有名企業の成功例から学ぶ組織作り

ここまで、強い組織の作り方について解説してきました。では、実際に成功を収めている組織にはどのような特徴があるのでしょうか？
組織作りで成功を収めている企業は数多くありますが、特に優れた組織の例としてよく挙げられる有名企業といえばGoogle、トヨタ、ユニクロではないでしょうか。
これらの企業はそれぞれ異なる業界で成功を収めていますが、共通しているのは強力なビジョンと目標、そしてそれらを支える組織体制です。

常に新しいサービスや製品を生み出すGoogleは、組織よりも組織を構成するメンバーのモチベーションやポテンシャルを大切にする企業です。
革新的な技術開発と社員の創造性を重視したフラットな組織構造を持ち、社員が自由にアイデアを提案できる環境を整えています。

トヨタは、カイゼンを中心とした生産方式で知られています。従業員全員が生産性向上に貢献する姿勢を持ち、効率的な組織運営を行っているため、これが長期的な競争優位性の源となっています。

ユニクロは、グローバル展開と迅速な商品開発を支える強固なサプライチェーンとデジタル技術の活用により、顧客のニーズに迅速に対応できる柔軟な組織を築いています。

オフショア開発企業を探している方はこちら

組織の成功にはさまざまな要因がありますが、今回解説した要素をしっかりと押さえることが基本です。
開発においても組織の力を高めることはとても重要ですが、そのためには人材の選定も重要となります。「オフショア開発. com」は、厳正な審査を通過した、オフショア開発企業が多数パートナーとなっております。
1970年代当初にはコスト削減を目的として利用されていたオフショア開発は、近年では優秀な人材を確保する方法の一つとして選択されることも増えてきました。さまざまな開発手法を熟知した経験豊富な人材を国内だけで探すのは難しくても、海外に目を向けることで優秀な人材に出会うことができます。

「オフショア開発. com」では、オフショア開発、外国人材採用に関する専門スタッフが、無料で御社のお悩みにお答えします。お悩み、ご相談などありましたら、ぜひお気軽にお問い合わせください。