最終更新日:2025/03/04
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IT人材が慢性的に不足している現代の日本において、オフショア開発やアウトソーシングはコスト削減と人材確保を同時に叶えることができる心強い味方です。とはいえ、メリットやデメリットについても理解しておかないと、かえってコストがかさんでしまうということも。
本テキストでは、オフショア開発とアウトソーシングの違いや、それぞれのメリット・デメリットについて解説します。
オフショア開発とアウトソーシングの違い
オフショア開発とアウトソーシングは、それぞれエリアやコスト削減効果、コミュニケーションについて下記のような違いがあります。
オフショア開発 | アウトソーシング | |
---|---|---|
エリア | 海外 | 海外・国内 |
コスト削減効果 | 高い | 場合による |
コミュニケーション | 言語や文化の課題あり | 課題が少ない |
オフショア開発
オフショア開発とは、企業が他国でソフトウェア開発やITサービスを行うことです。かつてはコスト削減を目的として活用されることが多かったのですが、近年は優秀な人材を求めて海外に目を向ける企業も増えています。オフショア開発先としてはインドや中国、フィリピンなどが代表的です。
アウトソーシング
アウトソーシングはいわゆる『外注』のことであり、社外に業務を委託することをアウトソーシングと呼びます。委託先が国内の企業や業者であっても、海外の企業や業者であっても社外への委託はすべてアウトソーシングですので、オフショア開発はアウトソーシングの一種であると言えます。
オフショア開発のメリット・デメリット
先述したように、オフショア開発はアウトソーシングの一種なのでアウトソーシング自体のメリット・デメリットはオフショア開発にも当てはまります。ただし、オフショア開発には海外への委託という特徴があるため、海外ならではのメリット・デメリットが存在します。
メリット | デメリット |
---|---|
人材不足の解消 | 言語や文化の壁 |
コスト(人件費)の削減 | 時差 |
オフショア開発のメリット
オフショア開発の主なメリットは人材不足の解消とコスト(人件費)の削減です。先に述べた通り、かつてはコスト削減がオフショア開発の目的とされることが多かったのですが、近年ではオフショア開発の目的がリソースの確保と答える企業が増えています。
■人材不足の解消
国内のIT人材は増加していくことが予想されていますが、IT需要がそれ以上に大きいので、まだまだIT人材不足も続くと思われます。
そのため、海外に目を向ける企業も増えています。日本のDX化は他国に比べて遅れていると言われていますが、その分、海外には経験豊富な人材が多数いるとも言えます。
コロナ禍でオンライン会議ツールが普及し、リモートワークの環境を整えた企業も多く、以前よりも遠方、海外の人材を活用することへのハードルが下がったこともあり、オフショア開発のトレンドは今後も、リソース確保がメインになるのではないでしょうか。
■コスト(人件費)の削減
かつてはコスト(人件費)の削減を目的として活用されることが多かったオフショア開発。円安とは言え、まだまだ日本よりも人件費が安価な国はあるため、国内で開発するよりも結果的に人件費をおさえられることが多いようです。
オフショア開発のデメリット
オフショア開発には海外ならではのメリットも多いのですが、デメリットも存在します。
言葉や文化の壁
海外では言葉や文化、商習慣が異なるため、それを知らないとトラブルになることも。誤解や食い違いが品質の低下を生むことを防ぐ手立てとしては、コミュニケーションガイドラインを作成したり、定期的なミーティングでコミュニケーションを取ったり、などの方法が考えられます。
時差
時差があることもオフショア開発の特徴の一つです。時差が大きい国だとコミュニケーションを取ることができる時間が限られるので、コミュニケーション不足を招く可能性も。前述したコミュニケーションガイドラインの作成や定期的なミーティングなどがコミュニケーション不足を予防する方法として考えられます。
アウトソーシングのメリット・デメリット
オフショア開発はアウトソーシングの一種であるため、アウトソーシングのメリット・デメリットはそのままオフショア開発にも当てはまることなのですが、ここではアウトソーシング全般のメリット・デメリットについて解説します。
メリット | デメリット |
---|---|
品質の確保 | 社内にノウハウが蓄積されない |
重点業務へ専念できる | 業務が煩雑化することもある |
アウトソーシングのメリット
アウトソーシングの主なメリットは品質の確保と重点業務に専念できることです。これはオフショア開発にも当てはまります。
品質の確保
専門的なスキルやノウハウを持つ外注先に委託することで、品質を高めることができます。社内にスキルやノウハウを持つ人材がいない場合は、アウトソーシングした方が高い品質を確保できるでしょう。
重点業務へ専念できる
アウトソーシングすることで社内のリソースに余裕ができれば、従業員がより重要な業務に専念することができます。
アウトソーシングのデメリット
アウトソーシングの主なデメリットは下記の2つです。こちらもオフショア開発にも当てはまるデメリットと言えます。
- 社内にノウハウが蓄積されない
- 業務が煩雑化することもある
社内にノウハウが蓄積されない
アウトソーシングすることで、社内にノウハウが蓄積されないのはデメリットの一つです。アウトソーシング先に依存しすぎると、委託先がなくなってしまった際に業務がストップしてしまう可能性も。
業務が煩雑化することもある
成果物の品質が低かったり、納期の遅れやコミュニケーションのミスなど、アウトソーシング先と連携がうまく取れないことで業務がかえって煩雑化してしまうこともあります。
まとめ
開発などのプロジェクトの成功には、プロジェクト管理の効率化はもちろん、質の高いリソースや人材の確保が必要不可欠です。
国内で必要なスキルを持つ人材を見つけるのが難しい場合、アウトソーシングやオフショア開発が有力な選択肢となります。優れた委託先と連携することで、リソースの不足を補い、プロジェクトの質と効率をさらに高めることが可能です。
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