最終更新日:2024/11/28

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プロジェクトを管理する際には「進捗状況の見える化」や「リスクの早期発見」がとても重要です。そのために役立つのが今回解説する「マイルストーン」です。

マイルストーン(milestone)はもともと道しるべや標石、重要なポイントを意味する英単語ですが、ビジネスにおいてはプロジェクトの節目を示し、進捗を把握するための目安となります。本テキストでは、マイルストーンの基本的な意味から、そのメリット、作成方法、さらに効果的に活用するためのポイントまで徹底解説します。これからプロジェクト管理を効率化したいと考えている方は、ぜひ参考にしてみてください。

1. マイルストーンとは何か?

2. マイルストーンの3つのメリット

3. マイルストーン作成の4ステップ

4. マイルストーン活用時の3つのポイント

5. まとめ

マイルストーンとは何か?

まずはマイルストーンとは何か、について下記の4つを解説していきます。

ビジネスにおけるマイルストーン

ビジネスにおいて「マイルストーン」は、プロジェクトの進捗を確認するための重要なポイントや節目を指します。
プロジェクトや作業における「開発フェーズの完了」「テスト開始」などの、タイムライン上にある特定の到達点、つまり中間目標と言うとわかりやすいでしょうか。
マイルストーンはプロジェクトの大きなステージを分かりやすく区切る役割を果たし、全体の進行状況を確認する基準となります。

マイルストーンと目標の違い

「マイルストーン」は達成状況を確認するための通過点・中間目標であり、「目標」は将来的に達成したい最終到達点・ゴールを指します。例えば、「製品の設計完了」「製品のテスト完了」などがマイルストーンで、最終的な「製品の販売開始」が目標にあたります。

マイルストーンとタスクの違い

「タスク」は作業や業務の単位であり、プロジェクトの構成要素です。対して、「マイルストーン」はそれらのタスクをまとめた大きな節目です。タスクは日々の進行で細かく設定されますが、マイルストーンはプロジェクトの重要な段階ごとに設定される「一連のタスクが完了したことを示す標石」であるため、役割が異なります。

マイルストーンとベンチマークの違い

「ベンチマーク」はもともと指標や基準という意味なので、マイルストーンと似ているようにも見えますが、こちらは水準という意味合いで使われ、進捗や品質を比較・評価するための基準です。
「マイルストーン」は進捗状況を確認するための目印として設定される標石ですので、ベンチマークのような基準ではなく、プロジェクトの進行上の節目を明確にする目標地点です。

マイルストーン

マイルストーンの3つのメリット

マイルストーンを設定することで得られるメリットは主に下記の3つです。

メリット①|進捗管理の効率化

マイルストーンを設定することで、プロジェクト全体の進捗が分かりやすくなります。
進捗を管理する側からすれば、特定の節目ごとに達成状況を確認できるため、どこまで進んでいるかを迅速に把握しやすくなりますし、チームメンバーからすれば目的がわかりやすく、マイルストーンに到達するたびに目標の達成感を感じることができ、モチベーションの維持にもつながります。

メリット②|リスク管理の強化

プロジェクトの各段階で問題がないかを確認することで、リスクを早期に発見し、対策を立てることが可能になります。マイルストーンに到達するタイミングでそれを行うことで適切な計画変更も可能となるため、大幅な遅延やコスト増加を防げます。
計画通りにマイルストーンに到達できていない状態であれば計画自体を見直すことも必要なので、あらかじめ未達であった場合の対策を考えておくことも重要です。

メリット③|品質管理の効率化

マイルストーンを設定しておくことで、「この品質のものをこの期日までに仕上げる」という認識をチームメンバーが持つことができます。
単なるスケジュール管理だけではなく求められる品質にこたえるという認識をメンバーに持たせることで、最終的な品質向上が期待でき、プロジェクトの完成度も高まります。

マイルストーン作成の4ステップ

マイルストーン作成の主な流れは下記の4つのステップで表すことができます。それぞれのステップを解説していきます。

ステップ①|プロジェクトの全体像を把握

マイルストーンを設定するにはまず、プロジェクトの目的や目標、全体のスケジュールを確認し、プロジェクト全体の流れを把握します。全体像を把握した上でタスクの洗い出しと期限の設定を行います。
これによって適切なマイルストーンを設定する下準備ができます。

ステップ②|プロジェクトの節目を特定

ステップ①で洗い出したタスクの中で、重要なタスクの開始または完了をマイルストーンとして設定します。タスクの重要度は「納期」「費用」「品質」の3つへの影響度で決定します。
これによってプロジェクトの進捗を効果的に管理できます。

ステップ③|ガントチャートの活用

ガントチャートは、プロジェクトのスケジュールを視覚的に示す便利なツールです。ガントチャートにマイルストーンを示すことで、作業内容が明確になり、プロジェクトの全体像と進捗状況を一目で確認でき、スケジュール管理がしやすくなります。

ステップ④|具体的なマイルストーンの設定

適切な期間ごとに節目を設け、具体的な達成基準や成果物を示してマイルストーンを設定します。これにより、達成の可否を客観的に評価することが可能になります。

マイルストーン活用時の3つのポイント

マイルストーンを活用する際に気をつけたいポイントは下記の3つです。

ポイント①|マイルストーンの数を適切に

マイルストーンは、設定しすぎると管理が複雑になり、逆に少なすぎると進捗が把握しにくくなります。重要な節目・区切りを判断し、プロジェクトの規模や目的に応じて適切な数を設定することが重要です。

ポイント②|柔軟性の確保

プロジェクトを進める中で予測不能なトラブルが起こる可能性はゼロではありません。状況の変化に応じて、必要に応じてマイルストーンの調整や再設定を行う柔軟性が求められます。
スケジュールに余裕を持たせておき、プロジェクトの進行に合わせて適切に修正できるようにしておくと、予期せぬ事態にも対応しやすくなります。

ポイント③|情報を一元管理

マイルストーンの進捗状況や達成状況を一元管理することで、関係者全員が最新の情報、必要な情報にすぐにアクセスでき、共有しやすい環境を作ることができます。プロジェクト管理ツールや共有システムの活用もおすすめです。

まとめ

マイルストーンは、プロジェクトの進捗管理、リスク管理、品質管理を効率化するために欠かせない要素です。適切なマイルストーン設定により、プロジェクト全体を円滑に進行させることが可能になります。ぜひ、今回紹介したステップやポイントを活用して、実際のプロジェクトに役立ててみてください。

開発においてもマイルストーン設定はとても重要ですが、開発にはさまざまな手法があり、近年注目を集めているのがオフショア開発という選択肢です。

1970年代当初にはコスト削減を目的として利用されていたオフショア開発は、近年では優秀な人材を確保する方法の一つとして選択されることが増えてきました。さまざまな開発手法を熟知した経験豊富な人材を国内だけで探すのは難しくても、海外に目を向けることで優秀な人材に出会うことができます。

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