公開日:2018/07/12 最終更新日:2024/11/11

Introduction

ソフトウェアテストは開発プロジェクトの成功のカギを握ると言われています。それは海外のエンジニアリソースを活用するオフショア開発においても同様です。今回はベトナムでソフトウェアテストを行なっているJapan Quality Co., Ltdの白濵様に「ソフトウェアテスト」の重要性についてお伺いいたしました。

まずは「ベトナムオフショア開発の今」について解説

東南アジア各国主要都市にたくさんの企業が進出している中、当社はベトナムのダナンを拠点としています。
ベトナムと言えば、ホーチミンやハノイを思い浮かべる方が多いと思いますが、ダナンのあるベトナム中部は真面目で辛抱強い性格の方が多く、また観光地として発展してきた背景から外国人と一緒に働くことへの抵抗感がとても低いエリアです。
大都市とは違って生活や教育環境にも恵まれているので優秀な学生が多く、また就職した後のジョブホッピング(転職を繰り返すこと)も少ないなど、企業にとってはとても優位な環境であると感じています。特にITについては今後も積極的に投資されていく予定で、ITを活用した社会インフラの構築が進められています。

ベトナム全体としても人口やその比率は以前の日本経済成長期と似ている部分があり、今後の発展が大いに期待できます。

オフショア開発の現状

東南アジアでのオフショア開発を検討する企業が増えていますが、コスト削減というメリットの裏側には様々なリスクが存在しています。そのリスクの一例として、品質の低下が挙げられます。

当社はベトナムでオフショアテストを展開していますが、オフショア開発を行っているお客様からも「品質低下」「品質管理の難しさ」の話をよく伺います。日本と同じレベルのスキルを持つエンジニアが開発を担当していても、なぜ品質低下につながるのでしょうか。

この品質問題の一番の原因は、コミュニケーションロスです。現在、ベトナムやタイ、ミャンマーやインドネシア、中国など様々な拠点でオフショア開発がされています。国によって言葉や文化が違うため、日本人とは異なる価値観が存在します。そのため、品質に対する価値観も異なります。

多くの企業では、コミュニケーターや通訳/翻訳者を介して日本側とやり取りをする体制をとっており、最終的に日本で通用する品質に仕上げるためには、両国の細かいすり合わせが必要となります。ところが、技術的知識がないコミュニケーターや通訳/翻訳者では専門的な内容や言葉のニュアンスなどを正確に伝えきれないため、コミュニケーションロスやミスが生まれ、品質の低下へと繋がってしまいます。

ベトナムオフショアテストのポイント

オフショア開発もオフショアテストも、品質を良くするためには、現地と日本側とのコミュニケーションがポイントとなります。その中には日本人スタッフがいない場合もありますので、日本側と品質レベルの認識を合わせることに特に注意する必要があります。

例えば当社のベトナム・ダナンのテストセンターでは、コミュニケーターや翻訳/通訳者を置かず、ベトナムエンジニアがお客様と直接コミュニケーションをとっています。社員の8割が日本語能力試験の2級を取得しており、日本語の堪能な社員が窓口を担当します。ダイレクトに日本のお取引先とやり取りすることで、コミュニケーションロスやミスを軽減するだけでなく、スピーディーなやり取りが可能です。日本でソフトウェア開発をされているお客様からテスト部分だけを依頼いただくことが多く、日本でも通用する一定の品質を担保する実力があります。また、オフショアに開発拠点を置かれている企業様からもテスト部分だけをご依頼いただくこともあり、日本と同レベルの高品質でお客様にご提供することが可能となっています。

まずはオフショアテストから

オフショア開発が増えている中で、最近はテストのみをオフショアで行う事例が増えてきています。テストの外部委託には、様々なメリットがあります。

  • 開発エンジニアは開発に専念し、開発の規模やスピードを上げることができる
  • 第三者の目でテストを行うことにより、一定の品質を担保することができる
  • オフショアテストの場合は、日本よりさらにテストのコストを下げることができる

テストに関するノウハウが豊富な専門のエンジニア目線でテストを行い、テストを行う端末などの環境も充実しているため、一定の品質を担保することが可能です。また、オフショアでテストを行うことで、コストを削減することも可能です。

テストは開発の中で最終フェーズになりますが、とても重要な部分です。

今後オフショア開発を検討されている方は、まずはテスト部分から始めてみることも検討されてはいかがでしょうか。オフショア開発会社とオフショアテスト会社をうまく使い、トータルでのコスト削減と品質向上を実現させていきましょう。

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この記事の執筆者

Japan Quality Co., Ltd 担当 白濵 李子(Riko Shirahama) 様

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オフショア開発.com 編集部

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