公開日:2024/08/29 最終更新日:2024/08/29

IoTとは?基本概念から活用事例、導入方法まで徹底解説

スマートホームと生活への影響

IoTは私たちの生活を便利で快適なものに変えてくれる可能性を秘めています。

IoTデバイスを活用した住宅、スマートホームでは家電製品を遠隔操作したり、照明やエアコンを自動制御したりすることで、省エネや快適性を向上できます。

また、セキュリティシステムと連携すれば空き巣などの犯罪を予防したり、高齢者の見守りを行ったりすることもできます。

さらに、ヘルスケアデバイスやウェアラブルデバイスを組み合わせることで、健康管理や病気の予防にも役立てることができます。

IoTを支える最新技術

IoTの発展を支える最新技術にはさまざまなものがありますが、以下の4つが代表的なものと言えるでしょう。

  • 人工知能(AI): デバイスから収集されたデータをAIが分析することで異常検知や予測分析などを行うことが可能。
  • ビッグデータ: 大量のデータを効率的に処理することで新たな価値を生み出すことができる。
  • ブロックチェーン: データの改ざん防止やトレーサビリティの透明性を保つことに役立つ。
  • 5G: 高速かつ大容量・低遅延の通信を実現することができる5Gを活用することでIoTデバイスの大量接続が可能に。

人工知能(AI)との融合

IoTとAIは非常に親和性が高い技術です。IoTデバイスが収集したデータをAIに効率よく分析させることで、分析スピードや分析の精度が向上します。組み合わせることによって新しい価値を作り出すことができ、生産性もアップします。

例えば、収集されたデータをAIに分析させることで、以下のようなことが実現できます。

  • 異常検知: 生産ラインにおける異常や、製品の不良を早期発見
  • 予測分析: 機械の故障や、顧客の需要などを予測
  • 自動化: 作業を自動化し、生産性を向上
  • パーソナライズ: ユーザーの嗜好や行動に合わせたサービスを提供

ビッグデータとIoTのシナジー

IoTデバイスから収集されるデータは、膨大なデータ、いわゆるビッグデータとなり、このデータを分析することで、以下のようなことができます。

  • 市場動向の分析: 顧客のニーズや市場動向を把握し、新たな商品やサービスを開発する
  • リスク管理: 生産ラインやサプライチェーンにおけるリスクを分析し、対策を講じる
  • 効率化: 業務プロセスを分析し、非効率な部分を改善する
  • 意思決定の支援: データに基づいた意思決定の支援を行う

IoTのセキュリティとプライバシー

これからさらに大きく発展していくであろうIoTは私たちの生活やビジネスの発展にもつながる技術ですが、インターネットを活用する技術である以上は、セキュリティやプライバシーの問題も無視できません。

IoTセキュリティの現状と課題

実際、IoTデバイスを標的としたサイバー攻撃は増えており、2016年にはマルウェア『Mirai』による大規模攻撃によってGitHubやNetflix、TwitterやReddit、Airbnbといったサイトがアクセス不能になりました。

2019年には総務省がサイバー攻撃にさらされる可能性のあるIoT機器を洗い出してISP(Internet Service Provider)経由でユーザーへと注意喚起を行う『NOTICE(National Operation Towards IoT Clean Environment)』という試みがなされました。

また、電気通信事業法に基づく端末機器の技術基準を定める省令が改正され、2020年4月以降に販売されるIoT機器には下記のセキュリティ対策が義務化されています。

  1. アクセス制御機能(パスワードによる認証など)
  2. 出荷時の初期パスワードの変更を促す等の機能
  3. ソフトウェアの更新機能、または1〜3と同等以上の機能

総務省は『国民のためのサイバーセキュリティサイト』で一般利用者向けのIoTセキュリティ対策についてまとめており、サービスの供給者や利用者向けとして『IoT セキュリティガイドライン』も公開しています。

サイバーセキュリティはどうしてもいたちごっこになってしまうものなので、サービスの供給者や開発者、製造者、利用者が常に最新のセキュリティ情報を知り、対策を行うことが重要です。

プライバシー保護の重要性

IoTデバイスからは個人情報や行動履歴などの情報が収集されます。プライバシー侵害が発生するとユーザーが迷惑を被るのはもちろん、IoTに関わる企業にも多大な影響が及びます。個人情報や行動履歴など、プライバシー情報が悪用されないためにも適切な保護が必要です。

具体的な対策としてはデータを『暗号化』『匿名化』することや、データを収集する際にユーザーから同意を得ること、データの利用目的を限定することなどが挙げられます。

世界のIoTセキュリティやプライバシーに関する動向

2014年、EUのデータ保護指令第29条作業部会は『Opinion 8/2014 on the on Recent Developments on the Internet of Things』と題した意見書を公表しました。これは2013年になされた議論をもとに、IoTのデータ保護上の課題についてさらに深く検討した内容となっています。

2019年、NIST(アメリカ国立標準技術研究所)は『NISTIR 8228 Considerations for Managing Internet of Things (IoT) Cybersecurity and Privacy Risks』と題した文書を公開しました。日本語に直訳すると『IoTのサイバーセキュリティとプライバシーリスクを管理するための考慮事項』となり、企業がIoTを活用する際のプライバシーに関する考慮点をまとめたものです。

このように、世界的にIoTのセキュリティやプライバシーに関する課題は重要なものと認識されています。

まとめ

近年急激に発展しているIoTは、私たちの生活をより便利なものにしてくれます。IoTは、多くの分野において大きく発展する可能性を秘めた技術ですが、セキュリティとプライバシーに関する課題も存在します。これらの課題を克服し、安全で安心なIoT社会を実現していくことが必要です。

「オフショア開発. com」は、厳正な審査を通過した、オフショア開発企業が多数パートナーとなっております。今回解説したような、IoT関連の開発に強い企業もご紹介できます。

1970年代当初にはコスト削減を目的として利用されていたオフショア開発は、近年では優秀な人材を確保する方法の一つとして選択されることも増えてきました。さまざまな開発手法を熟知した経験豊富な人材を国内だけで探すのは難しくても、海外に目を向けることで優秀な人材に出会うことができます。

「オフショア開発. com」では、オフショア開発、外国人材採用に関する専門スタッフが、無料で御社のお悩みにお答えします。お悩み、ご相談などありましたら、ぜひお気軽にお問い合わせください。

この記事を書いた人

ユーザーサムネイル

オフショア開発.com 編集部

日本最大級の「オフショア開発」専門の発注先選定支援サービスとして、オフショア開発に関するご相談やお問合せを日々、承っております。


企業選定にお困りでしたら、オフショア開発. comの専門スタッフが無料相談を受け付けていますので、お気軽にご利用ください。

このページを見た人は以下の記事も見ています。(関連記事)